ケニトン 2008/10/17 (Fri)

※トンボ夢です。
夢主人公はトンボさんより10歳年上のいとこ。
最後の方に一応名前出てるけど普段はケニーと呼ばれています。

泣いてるお前の頭を撫でていると

今ほど、生きてて良かったなあ、と思うときはないんだけど

それってやっぱり不謹慎なことだろうか。

 

こんな自分でも誰かの役に立てるということ、

それがどれだけ俺の希望になっているか

なんて

お前にはわからないかもしれないなあ。

 

1番つらいときに側にいてやれなくてごめんな。

俺が側にいたからといって

せいぜい今みたいに好きなだけ泣かせてやることしかできない、

それでもひとりでぐすぐす泣いてるよりは

こうして誰かに撫でてもらったりしてる方が

少しは楽になるだろ。たぶんな。

お前より10年長く生きてる俺が経験からそう言うんだ。

とりあえず今は泣きたいだけ泣いていればいい。

声押し殺す必要なんかないから。

全部受け止めてやるから。俺が。

お前よりは身体小さいかもしれないけど

一晩くらいなら体重預けられたって支えてみせるから。

 

お前がその身体で、今まで散々辛い目に遭ってきた

そのときどきの気持ちは

他人にはわからないとしても

例えば、例えばの話だけど

背が低くてなで肩で見た目ひ弱で

ペニスの大きさも標準より小さくて、所謂マイクロペニスみてーなので

お前とても男としてやってけねえよってやつ、

インターセックスじゃなくてもそういうやつっているだろう。例えばの話だけどな。

自分の身体を恥ずかしいものと思って

ずっと呪いながら生きてきたって点では

お前と通ずる部分があるんじゃねえかなあ。

どうかなあ、それは話が別なのか？

でもISじゃなくても自分の身体にコンプレックスのあるやつは山ほどいるってこと、

お前の場合はたまたま胸の部分がどうのこうのってことだったんだろう。

今話した誰かさんの場合は、見た目が弱っちいのが悩みだったんだ。

みんな大なり小なり抱えてて

それでも完全にやめてしまうことがなかなかできないでいるんだよな。

 

そうは言っても性別って部分は

人のアイデンティティとかいうものを形成するのに

とても重要な役割を果たしているのである、とか聞くから

それがずっと揺らいでたり、他人に誤解され続けてるとなると

そりゃあね、消し去りたくもなる。

このまま辛いままで生きていくならいっそ、って気持ちにもなる。

でもね

やっぱ俺はね

身体の一部分のことが理由で生きるのをやめるのって

かっこわりいなあとか、もったいねえなあと思ったんだよ。

いや、もし俺がそういうことで悩んでいたらの話だけどな。

だって他の部分はまともに機能してるし

トンは忍びとしても優秀な方なんだろ。

だったらやっぱ、もったいねえなあと思うわけ。

どうしても辛いんだったらさあ

どうしたら辛くならなくなんのかな。

胸を取りたいのか

それともペニスを取りたいのか

そのままで生きていきたいのか

そのままで生きるとしたら他に何を変えればいいのか

周りに理解が広まれば

少しは楽になるのかな。

だったら手伝えるかもしれないし。

お前はいい仲間持ってるみたいだし。

そんで、お前がそうやって周りに理解を求めることで

これから生まれてくるISの子たちも生きやすくなるかもしれないし。

今は泣いてていいけどさ。

落ちついたら考えてみたらいいんじゃないの。

 

どうしても

今の社会じゃ生きられねえって思ったら

そのときは俺がいるよ。

けいじ兄ちゃんのとこに来なさい。

トンひとりくらい養える。

気の済むまで引きこもってみるのも有りなんじゃねえかなあ。

まあ部屋にひとりでいると自分のことばっか考えちゃって

余計辛くなる可能性もなきにしもあらず

だけどひとりきりならありのままの自分でもいられるし

しばらくとことん考え込んでみるのもね。いいんじゃねえの。

これまでずっとひとりで頑張ってきたんだから

たまには誰かに頼ってみればいいんじゃない。

その「誰か」が俺だったら嬉しいけど

「イワシ」とかいうやつでも、イビキでもライドウでも。

まあ‥‥俺だったら嬉しいけど。

 
なんて
　　

 

あれ

 
　
　

泣き疲れて寝ちゃったんだと思ってたのに

 

 

 

 

 
　

（了）

＞トンひとりくらいなら
あと10年もすれば大丈夫だと思います。

夢ってはずかしいな　知ってたけど。